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【VDSL方式】どうしてこんなに遅いの?速度を改善する方法はないの?
マンションやアパートなどの集合住宅にお住まいで、インターネットを使用している方は多いですよね。
光回線を入れているはずなのに速度が遅いと感じることはありませんか?
あまりにも速度が遅すぎるのであれば、お住まいの集合住宅が「VDSL方式」でネット回線を接続している可能性があります。
実際に、集合住宅でインターネットを使用している方の中には「VDSL方式」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
そのような方は「VDSLは速度が遅い」「VDSLは速度が出づらい」などの話を聞いたことがある方も少なからずいるでしょう。
VDSLは遅いと感じる方が大多数であり、光配線方式と比べるとどうしても速度は落ちてしまいます。
では、住んでいる集合住宅が「VDSL方式」の場合、引っ越しするしか解決策はないのでしょうか。
「VDSL方式」の集合住宅にお住まいでインターネットの速度にお悩みなら、引っ越し以外にも解決策、改善策があります。
この記事では、「VDSL方式」について詳しく知るとともに、VDSLの速度が遅いことの解決策も解説していきます。
VDSL方式とは
VDSL方式とは、マンションやアパートなどの集合住宅で使用されている光回線の接続方式です。
VDSLとはどういった接続方式なのか、なぜ遅いといわれているのか詳しく解説します。
VDSL方式の概要
VDSL方式の建物は下図のような配線方式となっています。
図参考 https://nn-com.co.jp/article/fl-apartment-vdsl/
外から建物までが「光ケーブル」、建物内の共有スペースで「VDSL集合装置」へ接続され、既存の「電話用ケーブル」で各戸へと接続されます。
各戸から、モジュラージャックを通じてインターネット、電話回線へ接続が可能です。
まずは自宅の光回線の配線方式がVDSLかどうか確認しましょう。
光回線に接続するための機器、モデムが設置されているのでこの機器から伸びるケーブルをたどります。
このケーブルの差し込む口が電話線(モジュラーケーブル)ならVDSL方式です。
モジュラーケーブルの特徴には以下のようなものがあります。
- ケーブルがふにゃふにゃでやわらかい
- 差込口が小さい
- ケーブルが細い
これらの条件に当てはまる場合、自宅の光回線はVDSLと思って間違いないでしょう。
VDSL方式のメリット
VDSL方式のメリットは、もともとある電話線を利用するので、工事にかかる時間が短いことです。
通常、30分程度で工事完了です。
また、改めて回線を部屋まで引き込む必要がないので、設備(マンションラック)に空きポートが無いということが無い限り工事ができないといったこともありません。
電話線のジャックからすぐにインターネット接続ができます。(回線業者によりONUなどの機器を設置します。)
戸建てなどへの工事の場合、光回線の契約後、1~2カ月程度の工事待ち期間がありますが、VDSL方式の場合早ければ契約後1週間程度で利用開始できます。
VDSL方式のメリットは工事が簡単に済むということくらいで、ユーザーにとってはデメリットしかありません。
VDSLはマンション内にある電話回線をそのまま使用するので、マンション内に光回線を入れる工事が不要です。
そのため、光回線の導入が楽に簡単に行えます。
楽に光回線を入れられるのは、マンションの管理側とNTTにとってはメリットです。
しかし、マンションの住民からすると光回線の月額使用料は変わらないのに、速度が遅いVDSLはデメリットしかないといえます。
VDSL方式のデメリット
VDSLのデメリットは、やはり速度の遅さです。
VDSL方式は回線に電話線を使用します。電話線は周りの環境などによって速度が落ちやすいです。
また、使用場所までの距離が長くても速度が落ち、線自体の劣化も速度低下の原因になります。
同じマンション内の住民が一度にインターネットを使用すると速度が遅くなるという特徴もあります。
マンションの共有スペースで機器を通してから各戸へ回線を分配しているので、同時に何人もインターネットを使用すると回線が混みって速度が落ちてしまいます。
インターネット回線に速度を求める方はVDSL方式では困ってしまいますよね。
光回線の接続方式
マンションの光回線の接続方式は、VDSL以外にどのようなものがあるのでしょうか。
マンションやアパートなどの集合住宅においての光回線の接続方式には大きく以下の3つに分類されます。
- VDSL方式
- 光配線方式
- LAN方式
この3つの配線方式の違いについて以下で詳しく解説していきます。
VDSL方式と他の方式との違い
光回線の配線方式には3つありますが、VDSL方式と光配線方式、LAN方式にはどのような違いがあるのでしょうか。
VDSL方式と、ほかの2つの配線方式の違いは主に、「配線素材」「最大速度」。配線素材の違いによって速度に差が出てしまうのです。
VDSL方式の配線素材は?
VDS方式Lで使用される配線素材は、「光回線」と「電話線」です。
マンションやアパートなどの集合住宅までは光回線で届きますが、マンションの中で機械を経由し、その先は電話線で各家庭へ配線されています。
通常の光回線と違うのは、電話線を使用しているという点です。
光配線方式の場合は、建物まで光回線でつながってきた回線をそのまま各家庭へも光回線でつないでいく方式です。この方式が一番速度が速く出ます。
LAN方式は、建物まで光回線でつながってきた回線を、各家庭へはLANケーブルでつないでいます。この方式は光回線方式、VDSL方式と比べ取り入れている集合住宅は少ないです。
VDSL方式の速度は?
VDSL方式、LAN方式、光回線方式のそれぞれの速度はどのくらいなのでしょうか。
VDSL方式は速度が遅いと言われていますが、どのくらい遅いのか気になりますよね。
以下でVDSL方式、LAN方式、光方式の速度の比較をしてみました。
回線方式 | 下り速度(最大) | 上り速度(最大) |
VDSL方式 | 50Mbps〜100Mbps | 50Mbps〜100Mbps |
光配線方式 | 1Gbps | 1Gbps |
LAN方式 | 100Mbps~1Gbps | 100Mbps~1Gbps |
上記の表を見ても分かるとおり、VDSL方式は他の配線方式と比べて対応速度が遅いですね。
表に記載してあるのは数値上の速度なので、回線が混雑する時間帯などによってはもっと速度が遅くなることもあります。
VDSL方式を速度の速い光回線に変更できるのか
住んでいる集合住宅がVDSL方式の場合、他の配線方式に変更できるのでしょうか?
回線の種類はもともと集合住宅に入っている設備なので、自分で選ぶことはできません。
光回線の速度にこだわる方は、引っ越しする前にどの配線方式を使っている集合住宅なのか確認しましょう。
もし、住んでしまってからVDSL方式ということがわかり、回線速度にお悩みなら、光配線方式に変更するために何をすればよいか解説します。
まずは、その集合住宅の管理会社や大家さんへの直談判をします。
VDSL方式だと、回線速度が遅くて困っていること、光配線方式にすることで物件価値が上がり、今後の入居者も見込めることなどを訴えてみましょう。
同じマンションの住人同士、何人かで直談判するのも効果的でしょう。
管理会社や大家さんが納得してくれれば、管理会社や大家さんから直接NTTへ連絡をしてもらい、設備工事が行われます。
「自分で管理会社や大家さんに連絡するのはちょっと・・・」という方は、NTTや現在VDSLで契約している業者に連絡してみましょう。
VDSLから光配線に変えたいということ、どこのマンションか、管理会社の詳細などを伝えれば、NTTの営業担当の方がマンションの管理会社に対して光配線の営業をかけてくれます。
プロの営業マンですので、自分で直談判するよりは可能性が高いのではないでしょうか。
VDSL方式は速度が遅く、使用する側にとってメリットは少ないです。
しかし、住んでいる集合住宅がVDSL方式ですと、自分の判断だけでは他の配線方式に変更できません。
管理会社や大家さんに直談判する、NTTなどの営業に来てもらうなどといった手段で変更するしかないんです。
また、仮に管理会社や大家さんが了承してくれても建物の構造上の問題で光配線方式の導入自体ができないという場合もあります。
自分が住んでいる集合住宅がVDSL方式だった場合、配線方式の変更以外の対策をとることも考えた方がよいですね。
VDSL方式はなぜ速度が遅いの?
VDSL方式は光回線の中で速度が遅いといわれています。
なぜVDSLは速度が遅いのでしょうか。
VDSLの速度が遅い主な理由は以下の3つです。
- 電話回線を使用している
- ノイズの影響を受けやすい
- 回線が混雑しやすい
VDSLの速度が遅い3つの理由を詳しく解説します。
VDSLは電話回線を使用しているので速度が落ちる
VDSLは配線の一部に電話回線を使用しています。
集合住宅の建物までは光ファイバーケーブルでつながっていますが、共有スペースから各家庭までは電話線での配線になります。
電話回線はその配線自体の劣化でも速度が遅くなります。
また、もともとインターネットをつなぐ目的ではない電話回線にデジタル信号を流しているということも速度の低下につながっています。
ノイズの影響を受けやすく速度が落ちる
VDSL方式は電話回線を経由していることが原因でノイズの影響を受けやすいです。
ノイズとは、電子レンジから出る電磁波や、スマホ通話による電波のことです。
光ファイバーケーブルはノイズをカットする対策が施されていますが、電話回線にはノイズカットの対策がされておらず、ノイズの影響を受けやすくなっています。
電子レンジを使用したら、急に回線速度が落ちたということも起こり得るのです。
VDSLは回線が混雑し速度が落ちる
VDSL方式は集合住宅の建物へ引いた光回線を、共有スペースから、各戸へと分配しています。
つまり、建物までは1本の光ファイバーケーブルでつながっているということです。
そしてマンションなどの共有スペースで「VDSL集合装置」を介し電話線を使って各部屋へと配線されています。
同じ建物内の住民が一斉にネット回線を使用すると、回線がパンクして速度が低下します。
集合住宅の場合、仕方ない部分ではありますが、VDSL方式はもともと速度が遅いので混雑でさらに遅くなるのは困りますよね。
夜から深夜にかけてなど、ネットを利用する人が増える時間帯は特に回線速度が遅くなってしまいがちです。
VDSL方式の速度は諦めるしかないの?改善策は?
VDSL方式の集合住宅に住んでいる場合、光回線の速度を改善するにはどうしたらよいのでしょうか。
VDSL方式で回線速度を改善するには以下の6つの方法があります。
- IPv6接続にする
- ルーターを最新のものに変える
- ファミリータイプにする
- ホームルーターやポケットWi-Fiの使用
- 建物の管理者へ直談判
- NTTや光回線会社に相談
VDSL方式の速度を速くする6つの方法をそれぞれ詳しく解説していきます。
IPv6接続で速度改善
VDSL方式で光回線の速度が遅い場合にできる対策の一つに、接続方式を「IPv6 IPoE接続」に切り替えるという方法があります。
VDSL方式で光回線を利用していて、速度が遅いと感じている場合、接続方式をIPv6に変更することで速度が改善する場合があります。
「IPv6 IPoE接続」とは一体どのようなものなのでしょうか?
IPv6 IPoE接続について詳しく解説します。
IPv4接続とは
従来のインターネットの接続方式は「IPv4接続」というものでした。IPv4接続ですと、NTT基地局の混雑が原因で速度が遅くなることがあります。
参考図URL: https://xn--9ckkn6734azp1b.jp/ipv4-ipv6-difference
特に、夜などたくさんの人がインターネットを使用する時間帯は回線が混雑してしまい、速度が低下します。
フレット光や光コラボを利用している方は基本的に「PPPoE」という接続方式で通信し、NTTの基地局からプロバイダを経由してインターネット接続をします。
この際、NTT基地局からプロバイダへとの接続にIPv4接続口を通過します。
インターネットを使用している人が多ければ多いほど、IPv4の出口が混雑してしまい回線速度が遅くなるのです。
従来のPPPoE接続を使用すると、IPv4の接続口を通過する必要があるため、利用やが増える夜間や利用者の多い地域では特に回線速度が遅くなります。
IPv6接続とは
IPv6接続とは、IPアドレスを128ビットで表現して割り当てています。128ビットですと、膨大な数になるので世界人口に対してのIPアドレスが不足する心配がありません。
たいして、従来のIPv4接続はIPアドレスを32ビットで表しています。
32ビットですと世界人口に対して、1人一つのIPアドレスの割り当ては不可能になってしまいます。
2011年にはインターネットの全アドレスで、新たにプロバイダに割り当てるIPv4のストック数がつきてしまい、問題になりました。
このような背景から、2011年ごろからIPv6に接続できる最新の接続方式IPoEgが注目を集めるようになったのです。
従来の接続方式はPPPoE方式でIPv4の出口を通過する際に回線が混雑し速度が遅くなっていました。
しかし、IPoEなら利用者の少ないIPv6の出口を通過させて接続するので混雑を回避できます。
参考図URL: https://xn--9ckkn6734azp1b.jp/ipv4-ipv6-difference
IPv6接続はメリットばかりではありません。
IPv6のデメリットとしては対応するルーターが必要なことと、IPv4対応のサイトやサービスに接続できない点があります。
IPv6接続にするには?
回線の混雑を避けて、速度低下を防げるIPv6で接続するにはどうすればよいのでしょうか。
VDSL回線でIPv6を利用するには、VNE事業サービスに対応したプロバイダーに加入する必要があります。
VNE事業者とは、NTT東日本、NTT西日本とISP(プロバイダー)を仲介するかたちで、光回線で使えるIPv6接続サービスをローミング提供する事業者のことです。
IPv6接続に対応したプロバイダーで契約することで、IPv6通信だけでなく、IPv4通信も使用可能になります。
有名なサービスには「v6プラス」「OCNバーチャルコネクト」などがあります。
v6プラス、OCNバーチャルコネクトともに利用することで、IPv6とIPv4両方の回線が使用可能になります。
IPv4対応のサイトやサービスにはIPV4回線で自動接続してくれるので、サイトが表示されないなどの心配もありません。
回線速度も従来の回線よりも速くなります。
フレッツ光回線を利用している方は、対応のルーターに接続すれば、工事も料金もかからずv6プラスの利用が可能です。
OCNユーザーは追加料金、初期費用なしでOCNバーチャルコネクトを利用できます。
VDSL方式の集合住宅にお住まいで、回線速度が遅いと感じている方は、v6プラスやOCNバーチャルコネクトを利用してみてはいかがでしょうか。
以下にIPv6に対応している光回線を紹介します。
サービス名 | IPv6 IPoE対応 | 導入費用 | 実質無料になる条件 |
ドコモ光 | ○ | 0円 | docomoユーザー |
ソフトバンク光 | ○ | 0円 | SoftBankユーザー |
auひかり | ○ | 0円 | auユーザー |
ビッグローブ光 | ○ | 0円 | 誰でも |
NURO光 | ○ | 0円 | 誰でも |
VDSL方式の集合住宅で回線速度にお悩みの方は、上記のIPv6対応の回線に乗り換えることも考えた方がよいですね。
IPv6についてはこちらの記事でより詳しく解説しているので参考にしてみてください。
→記事①
ルーターを最新のものに変え速度改善する
現在使用しているルーターが古いもので性能が低い場合は、新しいルーターに買い換えることで速度が速くなることもあります。
新しく購入するルーターでおすすめなのは、最新のWi-Fi6が使えてOFDMA機能が搭載されたものです。
Wi-Fi6とは
Wi-Fi6とは最新のW-F-規格のことで、これまでの規格に比べて「高速」「高効率」「省エネ」といった特徴があります。
Wi-Fi6に対応したルーターを使用すれば、スマホやパソコンがW-Fi6対応ではない機器でもWi-F-6を利用することが可能になります。
歴代のWi-Fi規格について以下の表にまとめました。
世代 | 新名称 | 規格名 | 最大通信速度 | 周波数 |
第6世代 (2019年) |
Wi-Fi6 | IEEE 802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
第5世代 (2013年) |
Wi-Fi5 | IEEE 802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
第4世代 (2009年) |
Wi-Fi4 | IEEE 802.11n | 600Mbps | 2.4GHz帯/5GHz帯 |
Wi-Fi6は今までの規格よりも最大通信速度が速いですね。
古い企画のルーターを使用している場合はWi-Fi6のルーターを導入すると速度が速くなる可能性があります。
しかし、ルーターを買い換えると設置や設定を自分で行う必要があります。
やり方がよくわからない場合はルーターや契約しているネット回線のサポートシステムを利用するとよいですね。
OFDMAとは
「OFDMA」とは「Orthogonal Frequency Division Multiple Access」の略で、「直交周波数分割多元接続」と呼ばれています。
従来のOFDM((直交周波数分割多重)を複数ユーザーによってアクセス出来るようにした方式のことです。
OFDMAは1つのチャネルを複数の端末に分割して効率的に割り当てることができるので、回線速度のアップにつながります。
VDSL方式で、回線速度の遅さにお悩みの場合はルーターが古いものでないか確認してみましょう。
昔の規格の古いルーターを使用している場合は、ルーターを最新のものに買い替えることで回線速度の向上につながる可能性があります。
ファミリータイプにし速度改善する
集合住宅での光回線がVDSL方式で遅いのなら、共有スペースからの電話回線を通さなければ速度も速くなります。
つまり、光回線を契約するときに、マンションタイプではなく、戸建てタイプで契約するのです。
月額料金はマンションタイプより戸建てタイプの方が高くなりますが、電話回線を使用せず部屋まで光ファイバーケーブルでつなげるので、速度は格段に速くなります。
しかし、集合住宅にお住まいで戸建てタイプの契約をする場合は配線工事が必要になります。
工事するにあたって、大家さんや管理会社の許可がなければいけません。
工事を許可してくれる場合は問題ありませんが、ほとんどの場合断られることが多いです。
マンションなどの集合住宅でも、個別で戸建ての契約をして配線工事を行なっている方もいます。
マンションの外観から、配線工事の有無が確認できるので、もし引っ越し先がVDSL方式の場合は個別に回線工事の形跡があるかどうか確認しておくとよいでしょう。
ホームルーターやポケットWi-Fiで速度改善
住んでいる建物がVDSL方式で速度が遅い、ファミリータイプの契約も断られてしまった場合は引っ越しするしか打開策はないのでしょうか?
そういった方におすすめしたいのが、ホームルーターやポケットWi-Fiの使用です。
ホームルーターやポケットW-Fiは携帯電話の電波を使用してインターネット接続をするので、自宅の回線がVDSLでも関係がありません。
特に、5Gエリアに住んでいる方は、5G回線を使用できるホームルーターを導入すれば回線速度が劇的に速くなる可能性があります。
ホームルーターやポケットWi-Fiについて以下で詳しく解説します。
ホームルーターとは
ホームルーターは開通工事不要でコンセントに挿すだけですぐにインターネットを使用できます。
集合住宅に住んでいる場合、光回線の工事が不可の物件は少なくありません。
光回線が入っていたとしても、VDSL方式を採用していて回線速度が遅いということも・・・。
そういった物件の場合におすすめなのがホームルーターです。
回線工事が不要なので簡単に導入できます。
現在発売されているホームルーターは3種類です。以下の表でそれぞれのホームルーターを比較してみましょう。
ソフトバンクエアー | home5G | WiMAX | |
回線 | SoftBank5G 4GLTE |
docomo5G 4GLTE |
WiMAX+5G au5G WiMAX2+ 4GLTE |
速度 | 下り最大速度 2.1Gbps |
下り最大速度 4.2Gbps |
下り最大速度 2.7Gbps |
セット割 | ソフトバンク ワイモバイル |
ドコモ | UQ mobile au |
データ容量 | 無制限 | 無制限 | 実質月間150GB 15GB/3日 |
ドコモのhome5Gが速度とデータ容量で一番よい数値です。
ドコモユーザーの方はドコモのスマホとセット割がつくので特におすすめ!
ホームルーターに関してはこちらの記事でも解説しているので参考にしてみてください。
→記事②
ポケットWi-Fiとは
ポケットWi-Fiは持ち運び可能なインターネット接続機器です。ホームルーターは契約時に登録した住所でしか使用できませんが、ポケットWi-Fiは野外でも外出先でも好きな場所でインターネットに接続できます。
正式名称は「モバイルWi-Fiルーター」とよばれています。
月額使用量も安く、設定も簡単で契約してすぐに使用できます。
「ポケットWi-Fiはスマホのテザリングと同じなのでは?」と考えた方もいるでしょう。
ポケットWi-Fiとスマホでは通信速度が大きく違います。
最大通信速度(下り) | |
スマホのテザリング(4G・LTE回線) | 150Mbps |
ポケットWi-Fi(WiMAXの場合) | 2.7Gbps |
ポケットWi-Fiの最大速度はスマホの18倍にもなります。特に5Gエリアの方は光回線並の速度が出る場合もあります。
ポケットWi-Fiもホームルーターも回線工事が必要なく、マンションの回線とは関係のない電波を使用してのインターネット接続になるので、VDSL方式で速度が遅くほかの改善策を試しても良くならなかったような方は検討してみてはいかがでしょうか。
建物の管理者に速度について直談判
住んでいる集合住宅の回線方式がVDSL方式の場合、光配線方式に変更するには自分だけではできません。建物の管理会社や大家さんへ依頼して、建物全体の回線を光配線に変更してもらうように直談判するという手もあります。
同じマンションの住民もネット回線の遅さに困っているのではないでしょうか。同じマンションの住民同士で署名などを集め、大家さんにお願いするのもおすすめです。
複数人で管理会社や大家さんにお願いすれば、配線方式を変えてくれる可能性もあがります。
光配線にすれば、今後の入居者増加も期待できることや、物件価値が上がることなどを伝えて検討してもらいましょう。
今後ますますインターネットは生活必需品となっていきます。それとともに回線速度は重要になります。マンションなどの集合住宅で、VDSL方式を採用している場合、入居者が減ってしまう可能性も高いです。
そうなると大家さんや管理会社も困ってしまいますよね。
光配線の工事をすることは、住民だけでなく大家さんにもメリットがあるといってよいですね。
NTTや光回線会社に相談
自分でマンションの管理会社や大家さんを説得する自信のない方は、NTTや現在契約している光回線会社へ相談するのもよいです。
自宅のマンションがVDSL方式で回線速度が遅いことを相談しましょう。
住んでいるマンションに光配線を入れてほしいことを伝えれば、NTTや光回線会社の営業担当の方がマンションの管理会社や大家さんに光配線の営業をしてくれます。
プロからの営業なら、大家さんも光配線方式を取り入れる気になるのではないでしょうか。
しかし、最終的には大家さんや管理会社が配線方式を変える決断をしてくれないと、住民からはどうにもできません。
管理会社や大家さんが配線工事をする意思がない場合は、他の方法で回線速度の改善をはかりましょう。
まとめ
マンションなどの集合住宅にお住まいで、光回線の速度が遅い場合、配線方式VDSLのことが多いです。
VDSL方式ですと、光ファイバーケーブルと電話線を使用しているのでどうしても速度が遅くなってしまいます。
電話線がインターネット通信用ではないこと、外部からの影響を受けやすいことなどが原因でせっかく光回線を引いているのに十分な速度を出すことができなくなっているのです。
集合住宅に住んでいる場合、個別に光ファイバーケーブルを引き込むことは難しいです。
大家さんや管理会社の許可が取れれば、回線工事をして個別に光ファイバーケーブルを引き込むことができますが工事の許可がおりることはなかなかありません。
そこでネット回線の速度改善のために、現在の接続方式をIPv6に変更することで速度が改善できることがあります。
また、ホームルーターやポケットWi-Fiの導入することで速度を改善できることもあるので検討してみてください。
こちらの記事では主要光回線の速度をランキング形式で紹介しているので、これから光回線の導入やお乗り換えをお考えの方は参考にしてみてください。
→記事③